整形外科 骨折と靭帯損傷について
整形外科の外傷として、代表的なものに、皆さんご存知のように、骨折、捻挫(靭帯損傷)、打撲などが挙げられます。
骨折
骨が壊れることを骨折と言います。誤解されている方も多いのですが、ヒビも骨折ですし、骨の一部分が欠けたり、凹んだ場合も骨折です。ヒビだから決して軽傷というわけではありません。また、よく勘違いされている骨折の用語に複雑骨折というものがあります。決して複雑に折れているということではなく、開放骨折の事を言います。開放骨折とは、骨折と同時に皮膚が破れて骨折部が露出したものを言います。皆さんが想像する複雑骨折は粉砕骨折という呼び方が正しいです。
診断はX線写真を撮ります。大概はこれで診断がつきますが、必要があればCTやMRIを行います。
治療は、骨折部の整復、固定そしてリハビリテーションになります。
骨折のズレの状態や安定性により手術が必要になる場合もあります。
運よく手術を行わなくても大丈夫な場合でも、ギプス固定などの固定が必要になります。
捻挫(靭帯損傷)
捻った(捻挫)の程度により、靭帯損傷が起こります。靭帯が伸びた状態を1度、靭帯の一部が切れるものを2度、靭帯が完全に切れるものを3度捻挫と定義しています。
診断は、ひねったという訴えがあり、圧痛(押すと痛む)があり、腫れがあれば、診断がつきます。また、X線(レントゲン)写真で、骨折の有無を確認します。靱帯損傷が高度の場合には、ストレスをかけてX線写真を撮影することもあります。
治療は、程度によりテーピング、包帯固定、バンド固定、サポーターなどの固定を行いますが、程度が強いものではギプス固定が必要となります。